睦月(1月)
都の元旦は、はんなりと明けます。お正月は京都が古都の面目をほどこす時。 初詣で賑わう京都の神社 は「お稲荷さん」と親しまれる伏見の稲荷大社、「祇園さん」の名で知られる八坂神社など数多くあり ます。 そしてお屠蘇で家族の無病息災を願います。
如月(2月)
立春とはいえ、春は名ばかりで、二月の京都は底冷えが厳しいです。しかし、春一番で木々の芽が膨らみ、 春二番で花が咲き始めます。 節分には災厄や邪気をうち祓い、初午では家内安全・商売繁盛を祈ります。
卯月(4月)
卯の花が咲く時季卯月。しかし京都の春は桜から。洛中洛外いたる所がピンクに染まります。『柳 緑 花 紅』の景が楽しめる美しさ。桜の散る頃には花鎮めの神事や法要。 花と人との物語が歴史ある京都に趣を添えます。あなたの心も桜色に染まるかも?
皐月(5月)
若葉に囲まれた京都の五月は一年でもっとも爽やかな季節。上賀茂神社の『競馬』、下鴨神社の『流鏑 馬』、藤森神社の『駆馬』など勇壮な神事 。それに反して葵祭りは、王朝絵巻そのもの とりわけ腰輿に 乗った美しい斎王代は必見、源氏物語さながらの典雅な祭りです。
文月(7月)
夏の始まり、風はそよとも動かず、油照りの熱気に身の置き所もないほどです。祇園祭で心も燃える月。 文字通り祇園祭一色のハレの季節です。 京の町衆の心意気を三十二基の山鉾が巡行し、その血を熱くたぎらせます。
葉月(8月)
おしょらいさん 十三日から十六日までの盂蘭盆会。団子や野菜、精霊用の小さな膳を調えて祖先の供養 をします。五山の送り火は京の町全体を護摩壇に見立てている。京都の精霊を一斉に浄土に送ったら京の 夏も燃えつく。地蔵盆も京独自の宗教行事です。
長月(9月)
天高く空澄み渡る昼間も、月光麗しい夜も九月の空はそれぞれに表情豊かで、美しく秋の訪れを告げてく れます。竜頭船を池に浮かべ、雅やかに営まれる観月の宴 。秋のお彼岸にはすすきと【おはぎ】を供えま す。仲秋の名月は町を美しく照らします。
神無月(10月)
京都の神無月はお祭りの月。方々の神社で収穫の喜びを神に感謝し、火祭り・酒祭り・花の祭りなどが艶 やかにとり行われます。また二十二日には京都三大祭の一つ時代祭り。夜には鞍馬の火祭りとイベントの ダブルヘッターです。
霧月(11月)
北山で淡く虹が架かって見えるときは、山では時雨れているのだとか。北山時雨が降るたびに、山は燃え 紅葉の色いよいよ冴えて、春とは別の賑わいと華やかさが町を漂います。
《おしたけ》こと、お火焚祭りが行われ、除災招福と無病息災を火に祈り、冬に備えます。